そこで「初期イベント」の「画面エフェクト」で位置をずらしておけばこの時点で何も表示されません。もちろん、
「パーティーを消す」でもいいんですが、それだと「元に戻す」が必要になるのでずらした
方がメモリーを節約できます。
これで下準備は完了です。いよいよ制御コマンドを作成します。
手順4
真っ黒マップ「スタート地点」の適当な場所にイベントを1個置きます。
まず1ページ目から…。
T メインシナリオABCは……。
1ページ目は「すぐ実行」にして、メイン用の初期コマンドを書きましょう
(パーティー編成やメイン上必要なスイッチ操作等です)。
ここで重要なのは「変数101」に数値を代入することです。
Aのスタート時には「1」、Bには「2」、Cには「3」を必ず代入して下さい!!
そして、このページの最後の命令は必ず「場所移動」です。これで短時間の
真っ黒マップからさようなら。この間、コントローラーを操作することなく、
マップ移動できれば成功です。テストプレイでは画面下に文字が出ますから
プログラムが進行しているのが確認できます。
U 一方、サブシナリオSの1ページ目は……。
1ページ目は単体テストプレイ用に使うことをおすすめします。例えば、
「すぐ実行」にして、ページ内に選択他分岐を置いて「カジノ」「洞窟」「城」と書き、それぞれに場所移動。
本番では全く実行されませんが、テストプレイではこのページが実行されるので、それぞれのテストが簡単です。
メモリー不足でどうしてもというなら無しでもいいですが、その時は1ページ目はなるだけコマンドを書かないで下さい。
手順5 「スタート地点」のイベント2ページ目以降について
T メインシナリオABCは……。
あらかじめ用意しておいたスイッチ3個「スイッチ201」「202」「203」をここで
使います。
2ページ目の条件は「すぐ実行・スイッチ201がONの時」
ページ内は「スイッチ201をOFF」
「場所移動」でカジノの玄関にジャンプ。
3ページ目の条件は「すぐ実行・スイッチ202がONの時」
ページ内は「スイッチ202をOFF」
「場所移動」で洞窟入口にジャンプ。
4ページ目の条件は「すぐ実行・スイッチ203がONの時」
ページ内は「スイッチ203をOFF」
「場所移動」で城の正門にジャンプ。
条件を間違えないで下さいね。それから、
場所移動前にスイッチをOFFにすることを忘れずに。これは後で説明します。
U サブシナリオSは……。
2ページ目の条件は「すぐ実行・スイッチ201がONの時」
ページ内は「場所移動」でカジノの内部にジャンプ。
3ページ目の条件は「すぐ実行・スイッチ202がONの時」
ページ内は「場所移動」で洞窟内部にジャンプ。
4ページ目の条件は「すぐ実行・スイッチ203がONの時」
ページ内は「場所移動」で城の内部にジャンプ。
条件はメインと同じですが、サブ側のコマンドは場所移動だけです。
そして、メインが入口に移動するのに対して、サブではダンジョン内部に
移動します。
これで真っ黒マップ「スタート地点」のシナリオ設定は完了です!!
手順6 次にシナリオ引継ぎ部分の設定です。
T メインシナリオABCは……。
ABC各シナリオに「カジノの玄関」・「洞窟入口」・「城の正門」があるはずですね。(無かったらこれをやる意味がありません……。)
改めて説明すると、Aの「カジノの玄関」からSのカジノに入り、Sのカジノを
出た時にAの「カジノ玄関」に帰還すればいいわけです。Bの洞窟入口からSの
洞窟に入り、Bの洞窟入口に帰還するわけです。Cのカジノ玄関からSのカジノに入り、Cのカジノ玄関に……。
ちょっとくどかったですか? でも、こんなことが本当にできるんですからメモリー
の節約効果は絶大です。さて、もうひとがんばり……。
以下、ABC共通です。
「カジノの玄関」
ページ内コマンドは「スイッチ201をON」
「シナリオ変更 S」
「洞窟入口」
ページ内コマンドは「スイッチ202をON」
「シナリオ変更 S」
「城の正門」
ページ内コマンドは「スイッチ203をON」
「シナリオ変更 S」
条件は普通に「主人公と接触」でいいです。
ここで付けたしておきたいのは、移動時にはプレイヤーにSの準備をさせる
必要があることです。よって、これらのコマンド実行は2択分岐内に置き、
例えば「カジノに入りますか? サブシナリオSが必要です」とでもしておくことを
おすすめします。スイッチ操作は絶対忘れないで下さい!!
U サブシナリオSは……。
イベント設定自体はカジノ内部、洞窟内部、城内部、そして「スタート地点」だけ
ですね。スタート地点は設定済みです。
以下、カジノ内部、洞窟内部、城内部共通です。もちろん、出口に設定して下さい。
ページ内コマンドは「変数多分岐・変数101が…」
数値1の時 「シナリオ変更 A」
数値2の時 「シナリオ変更 B」
数値3の時 「シナリオ変更 C」
(分岐終了)
こちらも条件は普通に「主人公と接触」でいいです。
やはり付けたしておきたいのは、移動時にはプレイヤーにメインの準備をさせる
必要があることです。よって、これらのコマンド実行は2択分岐内に置き、
例えば「カジノを出ますか? 元のシナリオに帰還します」とでもしておくことを
おすすめします。
スイッチ操作は必要ありません。変数も絶対いじらないで下さい!!
これですべて完了です!! テストプレイではテストできませんので、
本番でテストして下さい(……って、日本語か? これ)。
最後に流れを簡単に説明しておきましょう。
メインシナリオ内では常に変数(101)を不動にします。これはサブからの
帰還先を指定させるからです。よって変数(101)の数値の変化はメインの
変更時のみです。他では絶対操作しないで下さい。
そして、この例ではサブ内にダンジョンが3個あるので、スイッチが3個必要と
なり、「スタート地点」での制御がそれだけのページ数となります。サブダンジョン
が1個の時はスイッチは特に必要ありません。
尚、スイッチの代わりに変数でもできます(実はこっちの方がメモリー消費は少ない!!)。
やり方は「変数102番」を使用するとして、カジノでは「変数102に数値1を代入」・洞窟では「数値2」・城では「数値3」を使えば同様の制御が
できます。メイン帰還時には必ず「数値0」を代入し、「スタート地点」の2ページ目の条件を「すぐ実行・変数102≠0」にして、コマンド内で「変数多分岐・102」を
実行させれば「スタート地点」は2ページで済みます。こっちの方がいいじゃんか!!
まあ、今回はわりと分かりやすい方法で説明しました。これを使えば、
メインシナリオ内のダンジョンに先へ進んだメインシナリオから再度入れる
といった制御も可能です。いろいろ応用が利くでしょうから試してみて下さい。
2ページ目 #「選択多分岐」
#「コーラ飴 1枚」
アイテム増 コーラ飴
変数40 減 1
#「厚焼きせんべい 2枚」
アイテム増 厚焼きせんべい
変数40 減 2
#「プチチョコ 3枚」
アイテム増 プチチョコ
変数40 減 3
#「缶ジュース 6枚」
アイテム増 缶ジュース
変数40 減 6
#「次へ」
「他イベント実行 1−3」
#(分岐終了)
「変数151」(←代入)「数値1」
「他イベント実行 1−4」
3ページ目 #「選択多分岐」
#「ケータイフード 10枚」
アイテム増 ケータイフード
変数40 減 10
#「パッチリドリンク 20枚」
アイテム増 パッチリドリンク
変数40 減 20
#「タフガイドリンク 30枚」
アイテム増 タフガイドリンク
変数40 減 30
#「前へ」
「他イベント実行 1−2」
#「おしまい」
メッセージ「ありがとうございました。」
「変数151」(←代入)「数値0」
「他イベント実行 1−5」
#(分岐終了)
「変数151」(←代入)「数値2」
「他イベント実行 1−4」
4ページ目 効果音「チーン」(レジの音)
#2択分岐「変数151」
#「数値1」
「他イベント実行 1−2」
#「NG」
「他イベント実行 1−3」
#(分岐終了)
5ページ目 (何も無し)
当局制作「ヘボスロ13」を元に作ってみました。多分岐による景品カウンターの設定です。1ページ目はイベント開始、2・3ページ目では
品物を選ぶたびに景品交換の処理を行った後、4ページ目経由で同じ画面に復帰しています。
「景品交換の部分でメダルが足りなかったらどうするの?」という質問はここでは割愛させて頂きます。
ポイントは
「他イベント実行」を行うと、そのページの以後のコマンドは無視されて他のページに飛んでしまうことです。(ちなみにRPGツクール2000では無視されません。)
これによりメモリーが節約できますね。最後に「おしまい」を選ぶことで無限ループ脱出。作業用変数(ここでは151番)は必ず
0に戻しましょう。これによって他のイベントで使いまわせるわけです。
ここでは5ページ目を設定しましたが、同一マップ内に全く命令の無いページがあればそこに飛ばして終わらせたほうが節約
できます。「岩」とか「木」とか、ただ置いてあるだけの物なら何でもいいですね。
又、3ページ以上の選択肢を設ける場合は折り返し部分(ここでは4ページ目)を「選択多分岐」にすればOK。いくらでも増やせます。